卒業

明日、卒業式を迎えます。
ついに、終に、遂に、旅立ちの日です。
未だに信じられないっていうか、実感がないっていうか。
明後日も明々後日も、ずっと、ずーっと学校に行くような気がして。
終わりが来るなんて知っていたけど、こんなにもあっけなく、切ないなんて考えてなかった。
先生から得たものはたくさんあるけど、やっぱり悲しいね。
でも、悲しいと思うのは、愚かなことでもダメなことでもないよね。
悲しいのは、寂しいのは、切ないと思うのは、今までたくさんもらったものがあるからで、特に私はそうなのであって。
できることなら、またいつの日にか。
卒業式でたくさん泣いて、私は笑顔でこんなこと言えるかな。
できることなら、またどこかの学校で会いましょう、なんて。
でも、こんなこと絶対いえないな。
先生になろうと思ったのは、尊敬はもちろんの事、本当はあなたを愛していて忘れたくないから、なんて。
愛している、なんて、絶対にいえない。言っちゃいけない。
でも、最後だからなんて自棄になってしまいそうで恐ろしい。
先生は忘れないでくれるかな。先生になりたいからって言ったら、ずっと一生これからも覚えていてくれるかな。
でもね、本当は知ってるんだ。忘れないではいてくれるかもしれない。「ああこんな子もいたなあ」なんて、思ってくれるかもしれない。
でもね、覚えていてはくれないと思うの。「ああこんな子もいたなあ」、その先「この子はクラス委員で、保健委員で」なんて覚えていてくれるわけがない。
大好き、大好き。いつか忘れられるかな、超えてゆけるかな、この想いを。
自信はないけれどいつの日にか、笑って同窓会とかで会えたらいいなあ、なんて。